印刷用語集『 さ行 』
【 し 】
シーズニング
水分による用紙サイズの変化を防ぐのが目的で、一定時間置いておき、紙を環境に適応させることをさします。用紙の伸縮によって「印刷の位置ズレ、色ムラや裁断のズレ」が起こるのを防ぎます。
シーティーピー(CTP)
「Computer to Plate」の略でコンピュータのデータから版を直接作成することです。印刷用のデータをフィルムに出力せず、刷版に直接焼き付けるということです。製版(下記【 せ 】欄 1.参照)の工程を無くしたことで大幅なコスト削減になります。工程短縮による納期の短期化にもなります。
シルク印刷
シルクスクリーン、スクリーン印刷ともいいます。孔版(網目状の版)にインキを塗布して印刷します。曲面でも対応可能で、多様なインクに対応できることなど利点が多く、布、プラスチック、金属、ガラスなど紙以外の素材への特殊印刷がシルク印刷で行われています。スクラッチカードなどの銀色部分はシルク印刷です。
当初は木枠に絹(シルク)をはり、裏から型紙をつけ印刷していたため、「シルク」という名称でしたが、現在では版素材のほとんどがナイロンなどできており、絹を使用しているわけではございません。
【 す 】
スクリーン角度
モアレ(網模様、ロゼッタ)を防ぐため、版の網点につける角度のことをさします。CMYKそれぞれの版には網点に決まった角度がつけられています。
スクリーン線数
印刷における網点の細かさ、解像度を指します。線数数値が大きい程、クオリティが高い印刷物になります。逆に線数が低いと粗い印象になります。
なお近年では用紙の特性や印刷環境によって線数の値だけを上げても意味がない場合もあります。
スクリーンフォント
スクリーンフォントとはディスプレイ表示専用のフォントデータのことです。印刷専用のフォントはプリンタフォントと呼ばれています。
【 せ 】
製版
印刷をするための版を作ることをさします。イメージを撮影し、印刷するために必要なフィルムを作ることです。近年はデジタル化により直接「刷版」にレーザーで焼付けし印刷版を作る手法が一般化してきております。
全角・半角
フォント「サイズ」を表すもので、文字の縦と横の比が1対1が「全角」、2対1が「半角」となります。
なぜ半角が存在するかというと昔コンピュータの性能が低い時代、データ量を少しでも減らすために「半角(カナ)を使う」ということがあったためです。
たった数バイトの削減であっても、文字数が増えれば削減できる量も増えます。当時は重要な対応といえました。近年は文字のデータ量をそれほど気にする必要はありませんのでデザイン的にも全角入力が多用されます。
しかしシステム開発の現場では「狭いスペースに情報を盛り込む」ため、現在でも現役で半角入力が使われています。そのため「全角、半角」のどちらかが無くなってしまうということは考えにくいといえます。