印刷用語集『 は行 』
【 は 】
HiFiカラー印刷
通常印刷のCMYKカラー(プロセスカラー)の4色に、R(赤)、G(緑)、B(青)を加えて7色で印刷する方法です。通常のカラー印刷では出来ない表現も可能となります。高彩色印刷とも呼ばれます。
ハイライト版
印刷物の白色部分を強調するため、その部分の網点を取り除いた凸版一種です。例えば、ハイライト部分に模様のある紙に描かれた線画原稿の場合、ハイライト版をもちいて印刷すると、見やすい線画が得られます。
箔押し
金箔、銀箔のメタリックな輝きを持つ箔などを、紙に転写する特殊印刷です。通常の印刷だけでは表現できない光沢感、高級感やインパクトある印刷が出来ます。
8bitカラー
コンピュータ上の色表現の一つです。1つの画素(ピクセル)で8ビットの色情報を持たせる方式です。最大で256色を同時に表示することができます。
パッケージ印刷
装飾や保護などの包装材へ印刷することです。印刷方式は主に、板紙への平版オフセット印刷、グラビア印刷などになります。
発砲インキ(バーコ)
加熱により印刷面をふっくらとさせる効果の特殊インキです。立体感のある演出が可能です。
番号印刷(ナンバリング)
番号印刷とは、印刷物の管理において「数量、製品の保証、偽造防止」などを目的として番号を印刷することです。主に証券部門でおこなわれ、その他、事務用帳票、送り状などの伝票類に番号を印刷することがあります。バーコードやOCRなどは、機器で読み取る番号印刷の一種です。
【 ひ 】
PS版
親水性層をもたせたアルミニウム板に感光液をあらかじめ塗布してある版材のことです。コストが安く、また版の作成時間もグラビア版や凸版と比べて圧倒的に短縮出来ます。
標準インキ
一定の定められた色特性値の範囲内にあるインキのことをさします。現在「JIS K 5701-2:2000」で平版プロセス印刷用インキについてジャパンカラーとして扱われていたものが標準インキとして制定されております。
【 ふ 】
フォーム印刷
主に「オフセット方式、凸版方式、フレキソ方式」が用いられる印刷方法です。事務用帳票の印刷などに適しています。また印刷と同時に「ミシン目入れ、ナンバー印刷」などの加工が行えるようになっています。
フォリオ
紙を真ん中から二つ折りにした二つ折り判のことです。重要書類やオフィシャルレターを印刷するのに適しています。
フォント、フォント・メトリック
フォントとは印刷などに使う「デザインに統一がある、ひとそろいの文字」のことをさします。なお、本来は、「書体」はある一貫したデザイン方式で作られた文字の集まりをさし、「フォント」はある書体を表現するためのひと揃いの活字(活版印刷に使う金属製の活字)をさします。
近年では、パソコン上で同じ役割を果たすデータファイルのことを「フォント」と呼ぶケースが多いです。ようするに「書体」が一貫したデザインの文字のありかたを意味し、「フォント」はその文字を印刷表現するための具体的な手段をさす言葉といえます。
フォントについて「個々の文字や全体の文字の平均についての様々な値を定義する測定情報」のことをフォント・メトリックと言います。
ふくれ
印刷された用紙に生じる部分的な膨らみのこと。急速に加熱乾燥された場合などに、水分が急速蒸発し、部分的におきてしまう現象です。
ブラック版
カラー印刷の標準色である墨インキを刷るための原板または印刷版をさします。理論上ではブラックを除いた3色「C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー」だけでカラー画像を再現できますが、実際に印刷すると濃度が不足します。そのためシャドー部分の濃度を強めることを目的にK:ブラック版を使用し加刷します。
フルカラー
コンピュータ上で表現できる色数を示す言葉で、トゥルーカラーとも呼ばれ、約1677万色存在する。
フロー
インキの流れやすさ(流動性)のことをさします。また然るべき条件で一定量のインキに圧力を加え、そのときの流れやすさで評価する測定方式があり、広がりが大きいほどインキが軟らかく流れやすいです。
分色刷り
カラー印刷を行う際の品質管理目的として、複数ある版ごとにする校正刷り(試し刷り)のことさします。
【 へ 】
平滑度
紙の面の滑らかさの度合のことで、通常は一定量の空気が紙面の凹凸間隙を通り抜ける秒数で表します。ガラス面と紙面を一定の圧力で押し当て、その間を流れ出る空気が要する時間を計測して評価するベック平滑度などがあります。数値の大きいことは紙面の凹凸が少ない平滑であることを意味します。
ベタ
隙間なくインキがついていて、割合が100%の面のことをベタといいます。
【 ほ 】
ポイント
印刷では、文字サイズや余白の幅などの「版面の構成要素の長さ」を表す場合に使われます。「pt」と略記されることが多いです。また、1インチを72で割った値を1ポイントと定義とすることが多いです。
補刷
「数量間違い、色調不良、破れ、折不良」などが発生した際、必要量の印刷物を確保する為に刷り足す事です。
ホログラム印刷
用紙にホログラムフィルム貼り合わせる加工です。とてもゴージャスな演出をする事ができます。
本刷り
目的の品質になり、本番の印刷を行うことをさします。