名刺には目的に合わせて、多種多様の用紙が用意されています。同じ内容の名刺でも、材質や厚みで出来上がりの印象は随分と変わります。
企業様、法人様のイメージに合う名刺を作る為の用紙選びについてまとめていきます。
<用紙の材質について>
名刺用紙の材質は大きく4つに分けられます。
1、表面に光沢があるタイプ(コート紙)
2、表面に光沢がないタイプ(マットコート紙)
3、上質紙
4、和紙風のように材質に装飾がされているタイプ
それぞれの特徴を説明していきます。
「1、表面に光沢があるタイプ(コート紙)」
表面に光沢があるタイプは、薬剤が塗布されており発色が非常に鮮やかとなる特徴があります。写真を入れた名刺や、カラフルな名刺がよりいっそう映える仕上がりです。
元気で明るい法人様、企業様のイメージにオススメです。
手触りはツルツルとしているものが多く、名刺への筆記性はマジックペン以外ではあまりありません。
「2、表面に光沢がないタイプ(マットコート紙)」
コート紙の一種ですが、表面に艶消し処理がされています。仕上がりはコート紙より落ち着いた雰囲気の名刺となります。名刺といえばこちらのタイプを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。コート紙程ではないですが、インクの発色もよく表現が豊かです。
落ち着いた名刺で、画像や色を多く使いたい法人様、企業様にオススメです。
手触りはサラサラとしているものが多くなり、名刺への筆記性もコート紙より高くなります。
「3、上質紙」
表面に加工がされていない用紙で、コピー用紙にも使用されています。
上記2つと比べるとインクの発色はくすみますが、その点も良い風合いとなります。
表面に加工がない為、インクが滲みやすくはなります。写真の印刷はぼやけてしまう為、適しませんのでご注意ください。
文字がメインのシンプルな名刺を作成したい法人様、企業様にオススメです。
名刺への筆記性は最も高くなります。鉛筆やボールペン等で問題なく筆記可能です。
「4、和紙風のように材質に装飾がされているタイプ」
4つ目は、材質に装飾が施されている名刺についてです。
こちらは、個性的な名刺を作成したい法人様・企業様にオススメです。
目立たせるという点においては、上記3つとは違った表現力があります。
・和紙風タイプは、加工のない名刺と比べるとより落ち着きと高級感が出ます。
・色付きの用紙で作成した名刺は、他の名刺との区別がつきやすく、
たくさんの名刺の中でもパッと目を引くでしょう。
・和紙ではありませんが和風で木製の名刺が話題になったこともありました。
手触りの点でも大変個性的です。
<用紙の厚みによる印象について>
名刺は紙の厚みによっても相手に与える印象が変わってきます。
上質な紙でしっかりした厚みのある名刺は高級感があり、紙の厚みが十分でなくペラペラした名刺は、
折れやすくチープに感じてしまうものですがメリットもあります。
職業や名刺のデザインによっても、調和の取れた紙の厚みがありますのでご紹介していきます。
■厚みのある名刺
厚みのある名刺は高級感と共に信頼感、責任感も感じられ、受け取った後もその厚みで存在感を放ちます。
厚めの名刺を作成する場合は、下記を目安とすると程よい厚みが出ます。(連量については、<用紙の厚みの単位について>で説明しています)
・上質紙 連量:180kg
・コート紙 連量:200kg
さらに厚い名刺を作成する事も可能ですが、重厚感が増していきますので、状況に応じて使い分けると良いでしょう。
弁護士や代議士など堅い職業、または重要な取引の場において特に適しています。
厚めの名刺は名刺入れに入る枚数も限られ、受け取った相手の名刺入れの中もかさばらせますのでご利用になる場合は注意が必要です。
■薄めの名刺
薄めの名刺は、軽やかで親しみのある仕上がりとなります。カラフルでおしゃれな名刺にもオススメです。
薄いので枚数を多く持ち歩けるメリットもあります。
ハリ・コシのある上質紙を使用すると、しっかりとした安定感がでます。連量は下記が目安となります。
・上質紙 連量:130kg
・コート紙 連量:160kg
あまりに薄すぎると、名刺入れからの出し入れで簡単に折れ曲がる事もありますので、ある程度の厚みがあった方が取り扱いやすいでしょう。
また、薄すぎる名刺は安っぽく見えてしまいますのでご注意ください。
<用紙の厚みの単位について>
紙の厚みは、実際の厚みで表記される他に、印刷業界では主に「連量」で表記されます。
「連」は単位となり、「1連」は原紙1000枚をさします。
「連量」とは、裁断前の原紙1000枚の重さです。単位は「kg」で、紙の厚みが増すほど連量は大きくなります。
注意が必要なのは、原紙には大きさの違う「四六判」「菊判」「A判」などがある事です。大きな原紙ほど連量が重くなりますので、
連量を比較する際は原紙が同じであるかご確認ください。
最近では、「四六判」であることが多いようです。
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『 まとめ 』
名刺の材質や厚さによって、仕上がりのニュアンスが変わります。
ビジネスシーンによる使い分けで複数の名刺を持つと効果的です。
法人様、企業様のイメージに合う名刺作成のお役に立てましたら幸いです。