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お役立ち情報

  • 挨拶状とは ― 挨拶状の由来、歴史 ―

    挨拶状 挨拶状は、企業や個人の近況を伝えるもので、相手への感謝の気持ちを書面に認め敬意を表す書状として使われています。

    現代社会では電話やメール、LINEといった便利なツールが溢れていますが、相手への感謝の気持ちを伝える際にこのようなツールを使ってしまうと「感謝の気持ちを簡略化している」といった印象を相手に持たれてしまう恐れがあります。
    日本には文書で気持ちを伝えるといった習慣があり、礼儀作法を大切にする文化があるためです。

    この記事では、挨拶状の由来・歴史を紹介していくことで、挨拶状の大切さをお伝えできれば、と思います。

    ■ 挨拶状とは

    挨拶状 挨拶状と一口にいっても様々な挨拶状が存在しますが、個人で送る挨拶状で身近なものを挙げると以下のものが代表的です。

    • ● 年賀状
    • ● 喪中はがき
    • ● 暑中見舞
    • ● 寒中見舞い

    暑中見舞いなどを、個人で送られる方は少なくなっていますが、年賀状などはまだまだ多くの方が利用されています。

    企業で送るものの代表例は以下の通りです。

    • ● 会社、事務所、営業所などの移転報告
    • ● 会社設立、社名変更、社長交代のご連絡
    • ● お礼状、詫び状
    • ● 祝賀状、招待状、案内状など

    ビジネスシーンでの利用頻度は高い傾向にあります。
    送る内容はもちろんのこと、挨拶状はその作り方を工夫することで企業のイメージや誠実さなどを相手に伝えることのできる大事なアイテムです。

    ■ 挨拶状(手紙)の由来、歴史

    ― 日本の歴史上の最古の手紙は飛鳥時代 ―

    小野妹子が遣隋使として隋の煬帝(ようだい)へ聖徳太子より託された国書はあまりにも有名です。「日出る処の天子、書を日没する処の天子に致す、つつがなきや」、これを読んだ煬帝(ようだい)は激怒したといわれています。

    こちらの国書には「謹啓・謹白」といった言い回しが使われており、現代の挨拶状にも受け継がれています。

    「謹啓(きんけい)」とは、手紙・挨拶状の冒頭に使用され、「頭語」と呼ばれます。「謹白(きんぱく)」とは、手紙・挨拶状の結びで使用され、「結語」と呼ばれます。
    どちらとも「謹んで申し上げます」といった意味を持ち、ビジネスシーンや目上の方へ手紙を出す際に使うもっとも丁寧な言葉と言えます。

    ■ 恋文が平安時代に大流行

    挨拶状 平安時代には「ひらがな」が誕生し、日常的に文字を書く習慣が定着してくると手紙が大流行しました。
    その手紙の大半が恋文(ラブレター)だとも言われており、和歌を書き記し相手に想いを伝える役目を果たしていました。
    「手紙」と言う表現が使われだしたのが江戸時代のことで、平安時代には「文(ふみ)」「消息(しょうそく)」と表現されていました。

    ところで、和歌や俳句は原則として句読点を付けないのが決まりです。
    文章は、内容を理解し言葉を理解できる人が読めば、どこが終わりか分かるといった不文律があったためです。
    これは上流階級のみが文字を使えたという歴史的背景が関係しています。

    句読点が出現したのは江戸時代と言われていますが、実は今でも句読点がない文章が正式なものであるという慣習が一部、残っています。
    そのために挨拶状や案内状、賞状には句読点を使用しないのが一般的です。
    またこれらに句読点を使用しない理由の一説には、句読点を付けるのは文章を読みやすくするための子どもたちへの配慮であるという考えから、相手を子ども扱いしないためにも、挨拶状や案内状には句読点は使用しないとされています。

    ■ 挨拶状(手紙)のルールが制定されたのは鎌倉時代

    挨拶状 飛鳥時代から鎌倉時代初期には書状に決まったルールはなく、鎌倉時代後期に「書札礼(しょさつれい)」といった挨拶状(手紙)の原型ともなるルールが制定されました。
    「書札礼(しょさつれい)」内容には「差出者・宛所の書き方」、「文面、文字の配置、文字の崩し方」、「封書の方法」など文書全般に関わる礼法が含まれています。
    弘安8年(1285年)、亀山上皇が編纂させた『弘安礼節』と呼ばれる礼式集の中にも「書札礼」が定められています。

    ■ 日本人は礼儀作法・しきたりを重んじる

    挨拶状 挨拶状の手紙の冒頭は、時候・季節の挨拶から始まります。 春夏秋冬、四季の美しさをがある日本であるからこそ、季節の移り変わりには日本人は特に敏感だと言われています。
    文章から四季を感じることが出来るのは、日本の手紙が持つ美しい伝統のひとつです。

    ビジネスの挨拶状に時候の挨拶を使用する際、「○○の候」と言った「漢語調」がよく使われます。
    個人間の手紙では、「海や山の恋しい季節となりました」と言った「口語調」が使われます。
    最近では、ビジネスにおいてもお客様に親しみやすい文章を送りたい場合などに後者の「口語調」が用いられることがあります。

    挨拶状 挨拶状ひとつ取り上げても、こんなにも深い歴史がありルールが存在します。
    厳密にこれが正解と言った形が存在するわけではありませんが、背景を理解して作成した挨拶状には必ず感謝の気持ちを伝える力があります。

    BUSINESS名刺印刷所では、挨拶状の作成から宛名印刷まで幅広く対応しているので、ぜひお気軽にお問い合わせ・へご用命いただければと存じます。

    カテゴリー: 印刷,豆知識,

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