新聞を取らなくなった方でもポストをのぞけば何かしらのチラシが入っていることが多いのではないでしょうか。
今はコロナ禍でめっきり見る機会が減りましたが、街頭のティッシュ配りやお店のチラシ配布などチラシは世の中にあふれています。
今回はそんなチラシの豆知識をご紹介します。
チラシの効果
チラシはなぜこの世の中にあふれているのでしょうか。
どのような効果を期待されて印刷されているのでしょうか。
チラシの一番の目的は集客です。
お店や商品を知らない人に対し、チラシで認識してもらうことで新規顧客を獲得したり、既存顧客に新たな情報をお知らせし来店意欲・購入意欲を促す効果があります。
ちなみに、チラシをみてお客様がお店に足を運ぶ率(反響率)は折込チラシの場合で0.01%~0.3%とされています。
10万枚を配布すれば10人~300人程度の来店が見込めるということです。
また、チラシには販売促進やブランディング強化をする役割もあります。
人間は同じ物や人に接する機会が増えるほど好印象を抱くようになる傾向があります。これをザイオンス効果と言います。
興味を惹かれるチラシは取っておいたり、隅々まで見るという人は少なくないと思いますが、チラシにも同じザイオンス効果が期待できます。
対象の地域に何度も同じチラシを配布することで、その地域に対する企業の認知力・ブランド力を高めることができるのです。
海外のチラシ
海外のチラシと日本のチラシとでは色や写真の使い方が異なります。
例えばアフリカでは陽気な赤、黄色、ゴールド、緑、黒といった陽気なラスタカラーが好んで使われます。
欧米では視覚的インパクトをより重視したチラシが好まれます。
国民性が反映されたり、幼い頃から似た傾向のチラシに囲まれて育つため、国ごとに違いが生まれるのかもしれません。
外国を視野に入れたチラシを作る際には、
民族性や宗教性、歴史を意識して作るとより訴求効果が期待できます。
なお、日本ではスーパーの安売りチラシに代表されるように細かいフォントでより多くの情報を入れることが多いです。
日本人の細かな性質と経済性を象徴しています。
チラシの配布方法
チラシの配布方法は様々です。
それぞれのチラシの配布にかかる費用や方法について見ていきましょう。
■新聞折込
地域によって異なりますが1枚3円前後で折込み可能です。
配布エリアと配布日を指定して依頼をかけるのですが、一般的には土曜日朝刊のチラシが一番読まれる確率が高いのでオススメです。
■ポスティング
業者を使って直接ビルやマンションに投函する方法です。
単価は1枚0.25円ほどです。
しかし、最低依頼枚数が5,000枚以上からなど規定があります。
また、エリア内全てに配るローラー配布(全戸配布)と大型マンションなど特定の建物のみに配るセグメント配布があります。
セグメント配布のほうが手間がかかる分、単価が高くなります。
もちろん、業者を使わず自分で配る方法もあります。
筆者の経験談ですが、アルバイト先のリニューアルオープンに伴ってポスティングを行った際には3時間で500枚配ることができました。
大型マンションが多い地域なのか、戸建てが多い地域なのかにもよりますが、1分あたり1.6枚配っていたことになります。
■ティッシュ配り
ティッシュにチラシを入れて街頭で手渡しして配るやり方です。
2〜3時間で500枚程度の配布量が目安になっていることが多く、業者に頼んだ際の単価は1枚約3円です。
しかし、この値段はあくまで配布のみを依頼した値段なので、別途ティッシュの仕入れやティッシュの中にチラシを入れる作業などが必要になってきます。
繫華街などでも配布禁止エリアが広がっており、かつ、現在はコロナ禍なのであまりお勧め出来ない配布方法です。
■チラシとアプリの連動
日本で初めてチラシが作成・配布されたのは1683年のことで、現在の三越百貨店である日本橋越後屋呉服店が行いました。
世界的に見れば、紀元前2000年頃に作成された古代エジプトのチラシが、今のところ発見されている最古のチラシです。
これは行方不明者を探すためのもので、大英博物館に保管されています。
長い歴史を誇るチラシですが、近年のIT化によって、急速にその在り方を変えています。
つまりは、スマートフォンの登場によって、チラシはアプリと連動するようになったのです。
アプリでできることは下記の通りです。
・チラシがアプリ内に届く
・チラシを見ることでポイントやクーポンが手に入る
・チラシの画像を保存・参照できる
・チラシをアプリで一から作成・デザインできる
・チラシ掲載先の口コミを見られる
・近くのお店のチラシを検索できる
かなり便利な進化を遂げていることが分かりますね。
まとめ
チラシ(フライヤー)の豆知識はいかがだったでしょうか?
IT化が急激に進んでいる現代ですが、依然として紙のチラシの魅力と効果のほどはまだまだ健在です。
チラシには長い歴史の中で、積み上げ、精錬されてきた合理性と有効性があり、そこには人々の英知があるからです。
また、IT化についていけない人や、昔ながらのチラシを好む人、紙媒体の方が安心するという人は一定数存在します。
したがって、地域密着型を得意とする会社やお店の集客には、なおのこと紙のチラシの効果が期待できます。
商売の真髄が詰まっているといっても過言ではないチラシ。
皆様も今一度、チラシの良さを体験してみてはいかがでしょうか。
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